【ダイヤモンド相場】ビットコインに出来てダイヤモンドに出来ないこと【ニュース】

2014年02月27日

【ニュース】

今月25日、Mt.Gox（マウント・ゴックス）という「Bitcoin（ビットコイン）」の取引所が取引を停止し、利用者が不安に陥っているというニュースが流れました。430億円相当が失われたとか、時価総額1兆円とか景気のいい話で注目されています。ビットコインとはなんぞや？という疑問とそれに対する回答がいろいろと出ておりますが、少々分かりにくいので別の角度から見てまいりましょう。

ＭＴＧＯＸ、顧客保有の430億円相当が消失再生法申請　- 日本経済新聞ウェブサイト -

「マウントゴックス」とはなんぞや？

マウントゴックスとはもともと有名なトレーディングカードの取引所として設立されました。トレーディングカードとは特殊なゲームに使うカードで日本では「遊戯王」などが有名です。世界では「マジック: ザ・ギャザリング」というカードゲームが知られておりギネスにも乗るほど人気があります。このマジックザ・ギャザリングのオンライン取引所＝Magic: The Gathering Online Exchangeから頭文字を取って、Mt.Goxという名前になっているとのことです。

マウントゴックス - ウィキペディア -

トレーディングカードは略して「トレカ」と呼ばれています。やったことはないけど聞いたことはあるという方は多いのではないでしょうか。最近は分からないが「ビックリマン」なら分かるという人もいるでしょう。この辺りが分かれ目なのですが、元々はお菓子の付録についてきたキャラクターシールで「プロ野球カード」みたいなものです。これが単なる「コレクション」からカードを使ったゲームに進化し、カードごとに強弱や意味が追加されるようになりました。ゲームに有効なカードは希少性も相まって人気となり、「ゲームショップ」や「古書店チェーン」などが中古品の買取・販売を通じて取引を仲介するようになったわけです。

トレーディングカードゲーム - ウィキペディア -

トレカから通貨へ

トレカに限らず、「ある特殊な用途」に使われ、それを趣味とする人の間で取引されるものは多々あります。骨董品や絵画、自動車、ブランド品などなど。その趣味を持たない人の理解し難い金額で取引されたりするものです。そして、そこには仲介をビジネスをする人がいて、マウントゴックスもその一つとしてビジネスを始めたと思われます。

1枚250万円も･･･超高額な「遊戯王」レアカード一覧 - NAVAR まとめ -

仲介ビジネスは取引をスムーズにし取引回数を増やすことで収益を増やしてゆくものです。取引回数を増やすためには参加者を増やす必要があり、その際「ある特殊な用途」はかえって足かせになります。より多くの人に取引を促すには「抽象的」で「中立的」であることが必要となります。結果的に「換金性」や「投機性」の高い「通貨的」な商品が好まれるようになるのです。今回の場合、それがビットコインだったのではないでしょうか。

通貨の今後

今回、しきりに言われているのが「信用の裏付け」や「国の保護」ということですが、信用や国家の保護があっても金融商品はいざとなったら全く価値を持ちません。キャッシュ、銀行預金、株式、外国為替、債権、先物・オプション、保険と信用や約束によって形作られたものはそれ自体として価値がありません。仮想通貨や電子通貨も同じように「仮想」であり「電子」であります。最終的には全く形に残らないのです。

我々の社会は信用によって成り立ち、信用によって富を拡大しています。通貨や信用商品が一夕に廃れるとは思えません。しかし、だからこそ我々の社会が想定しなかった出来事には信用は脆く容易に収縮する可能性があります。その時には、人間の認識できる極めて当たり前な事実、つまり「ある特殊な用途」のみが意味を持つのかもしれません。

【ダイヤモンドインデックス - Diamond index -】

本日のダイヤモンド相場指数をお送りします。ラパポート価格が広範囲に値上げされ、取引価格が上昇しております。

[ダイヤモンド相場表 0.3カラット、0.4カラット、0.5カラット、0.6カラット、0.7カラット、0.8カラット、0.9カラット、1.0カラット]