【2014年11月】値上がりするダイヤとしないダイヤ パート3【週間レポート】
IDEXのダイヤモンドインデックスによりますと、先週のダイヤモンド相場は多少持ち直しましたが、10月の落ち込みが大きく、全体的なトレンドは下落であることは変わっていません。(Diamond prices IDEXウェブサイトより)
この10月の落ち込みは大きなものであり、RapaportのWeekly Reportでも1ページを使って解説しています。大まかな要因としては、1.ダイヤモンド供給会社の流動性の問題、2.イスラエルとインドの大型連休、3.消費需要の弱さ、が挙げられています。
しかし、流動性の問題はずいぶん前から発生していますし、2番の要因は毎年発生する固定要因です。本質的には3番の消費需要が減少しているということなのではないでしょうか。ヨーロッパの景気はかなり絶妙なラインに来ていますし、日本も日銀によるサプライズ緩和が必要なほどデフレ懸念は拭えていません。今月からはアメリカのホリデーシーズンに向けて消費の主軸がアジアからアメリカに移ると見られ、アメリカの動向に注意が必要です。
さて、この下落した10月ですが、Rapaportのレポートではその内訳が以下のように出ております。(Rapaport weekly reportより)
一番左の10月の数値は全てのカラットが落ちているのですが、1カラットは今年初めからの増減でも-6.1%であり、前年比でも-5.9%と全局面で下がっています。先ほどのIDEXのグラフも、最も構成比率が高いのが1カラットで12%ありますので、まさしくこの1カラットの下落がダイヤモンド相場の下落を作っていると言えそうです。
一方、今年始めからの騰落をみると0.5カラットはこれでも3.7%の上昇になっており、ひとり気を吐いた状況となっています。一概に「ダイヤモンド相場は落ちている」と言えないのが、この0.5カラットなのです。値上がりするダイヤと値下がりするダイヤがあるのは面白いことです。
今週はダイヤモンドブースのレインボーチャートを使い、カラットごとの相場を一つ一つ見ていきたいと思います。ご期待ください。
※ダイヤモンド相場に関する質問は画面右下の「チャットコーナー」からお気軽にお寄せください。
【ダイヤモンド相場表】 [0.3カラット、0.4カラット、0.5カラット、0.6カラット、0.7カラット、0.8カラット、0.9カラット、1.0カラット]
【為替】
USDJPY = 116.06 (三菱東京UFJ銀行 TTS 10:00現在)
[http://www.bk.mufg.jp/gdocs/kinri/list_j/kinri/kawase.html]
【Israel Diamond Industry】
IDEX Online Index = 132.06
[http://www.israelidiamond.co.il/english/index.aspx]
【祝祭日/イベント】
● 11/1(土) 聖人の日(キリスト教の国々:イタリア・、フランス、ドイツ等)
● 11/3(月) 文化の日(日本)
● 11/3(月)~11/4(火) 国民統一の日(ロシア)
● 11/4(火) ムハッラム(インド)
● 11/11(火) ベテランの日(アメリカ)
● 11/19(水) 贖罪の日(ドイツ)
● 11/24(月) 勤労感謝の日(日本)
● 11/27(木) サンクスギビングデー(アメリカ)
◯ 11/3(月)~10/7(金):デビアス サイト(ダイヤモンド原石の販売)
◯ 11/7(金)~10/10(月):マレーシア国際ジュエリーフェスティバル 2014 (クアラルンプール)
◯ 11/14(金)~10/17(月):中国国際ゴールド・ジュエリー・宝石フェア(上海)